釧路市議会 > 1998-02-27 >
02月27日-01号

  • "身体障害者ホームヘルパー派遣事業費"(/)
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  1. 釧路市議会 1998-02-27
    02月27日-01号


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    平成10年第1回 2月定例会                平成10年第1回2月定例会           釧 路 市 議 会 会 議 録  第 1 日                平成10年2月27日(金曜日) ────────────────────────────────────────── 議事日程  午前10時開議日程第1 会期決定の件日程第2 市政方針日程第3 教育行政方針日程第4 議案第1号から第49号まで並びに報告第1号(提案説明) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 会議に付した案件1 会議録署名議員の指名1 諸般の報告1 日程第11 日程第21 日程第31 日程第41 議案調査のための休会議決 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 出席議員(38名)   議 長 23番  中 村   啓 君   副議長 37番  常 丸 晃 一 君       1番  中 村 正 嗣 君       2番  戸 田   悟 君       3番  黒 木   満 君       4番  畑 中 優 周 君       5番  蝦 名 大 也 君       6番  草 島 守 之 君       7番  山 崎   晃 君       8番  花 井 紀 明 君       9番  中 井 照 夫 君       10番  小 畑 保 則 君       11番  工 藤 清 雄 君       12番  続 木 敏 博 君       13番  逢 坂 和 子 君       14番  石 川 明 美 君       15番  須 藤 政 明 君       16番  藤 原   厚 君       17番  村 田 純 一 君       18番  淀 川 了 一 君       19番  月 田 光 明 君       20番  上 口 智 也 君       21番  大 森 昌 子 君       22番  宮 下 健 吉 君       24番  吾 妻   巌 君       25番  高 橋 宏 政 君       26番  千 葉 光 雄 君       27番  砂 山 栄 三 君       28番  松 永 俊 雄 君       29番  増 田 竹 雄 君       30番  酒 巻 勝 美 君       31番  佐 藤 勝 秋 君       32番  渡 辺 慶 蔵 君       33番  坂   久 幸 君       34番  藤 原 勝 子 君       35番  西 村   肇 君       36番  二 瓶 雄 吉 君       38番  小 窪 政 信 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 出席を求めた者 市長        綿 貫 健 輔 君 教育委員会委員長  稲 澤   優 君 監査委員      柴 崎 光 一 君 監査委員      大 月 健 司 君 監査委員      花 井 紀 明 君 選挙管理委員会委員長佐 藤 良之助 君 農業委員会会長   鈴 木 榮之助 君 公平委員会委員長  塚 田   渥 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本会議場に出席した者 市長        綿 貫 健 輔 君 助役        森   貞 雄 君 助役        山 崎   強 君 収入役       中戸川 晃 也 君 代表監査委員    柴 崎 光 一 君 審議室長      柿 崎 英 延 君 行財政改革担当参事 二 口 召 一 君 総務部長      三 國   肇 君 財政部長      大 田   榮 君 生涯学習推進部長  田 中 勝 治 君 市民部長      川 島 勝 夫 君 環境部長      瀧 山 政 徳 君 福祉部長      藤 本 昌 士 君 経済部長      南   圭 壯 君 水産部長      清 水 富士雄 君 都市開発部長    西 原 徳 雄 君 都市建設部長    岡 部 欽 也 君 住宅建築部長    松 倉   豊 君 下水道部長     田 中 宏 征 君 港湾部長      宮 下 春 夫 君 市立病院事務長   山 本 申 義 君 水道事業管理者   赤 江 利 宗 君 水道部長      平 野 尚 敏 君 消防長       大 滝 芳 秋 君 教育長       山 田 和 弘 君 学校教育部長    柴 田 博 嗣 君 社会教育部長    奈 良 敏 秀 君 秘書課長      鈴 木 正 夫 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 議会事務局職員 議会事務局長    清 水 誠 也 君 議事課長      石 原 憲 一 君 議事課議事担当専門員阿 部 友 行 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午前10時24分開会 △開会宣告 ○議長(中村啓君) 皆さんおはようございます。 出席議員が定足数に達しておりますので、平成10年第1回釧路市議会2月定例会は成立いたしました。 よって、これより開会いたします。 直ちに会議を開きます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━会議録署名議員の指名 ○議長(中村啓君) 会議録署名議員を指名いたします。           12番 続 木 敏 博 議員           14番 石 川 明 美 議員           31番 佐 藤 勝 秋 議員 以上3名を指名いたしました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △諸般の報告 ○議長(中村啓君) 事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎議会事務局長(清水誠也君) 報告をいたします。 ただ今の出席議員は36名であります。 今議会に市長から提出された議案は、議案第1号から第47号まで、並びに報告第1号であります。 次に、市長から地方自治法第122条の規定に基づき、平成9年事務報告書の提出並びに同法第180条第2項の規定に基づき、市有車両に係る交通事故に関し損害賠償の額を定め和解を成立させる専決処分の報告がありました。 また、監査委員から地方自治法第199条第9項の規定による定期監査報告及び同法第235条の2第3項の規定による例月出納検査の報告がありました。 次に、本日付をもって須藤政明議員外4名から議案第48号釧路市寝たきり老人等介護手当支給条例大森昌子議員外4名から議案第49号釧路市高齢者いきいきパス交付条例並びに西村肇議員外9名から議案第50号釧路市議会事務局設置条例の一部を改正する条例の提出がそれぞれありました。 また、2月26日付で21市民クラブ会長から、議会交渉団体の名称を変更した旨の届け出がありました。 次に、本日の議事日程は日程第1 会期決定の件日程第2 市政方針日程第3 教育行政方針日程第4 議案第1号から第49号まで並びに報告第1号であります。 以上で報告を終わります。  ────────────────────  〔朗読せざるも掲載〕       2月定例市議会議案件名 議案番号   件       名議案第1号 平成10年度釧路市一般会計予算議案第2号 平成10年度釧路市交通災害共済特別会計予算議案第3号 平成10年度釧路市国民健康保険特別会計予算議案第4号 平成10年度釧路市老人保健特別会計予算議案第5号 平成10年度釧路市都市再開発事業特別会計予算議案第6号 平成10年度釧路市駐車場事業特別会計予算議案第7号 平成10年度釧路市動物園事業特別会計予算議案第8号 平成10年度釧路市市立釧路総合病院事業会計予算議案第9号 平成10年度釧路市水道事業会計予算議案第10号 平成10年度釧路市下水道事業会計予算議案第11号 平成10年度釧路市中央卸売市場事業会計予算議案第12号 平成10年度釧路市設魚揚場事業会計予算議案第13号 平成10年度釧路市港湾整備事業会計予算議案第14号 釧路市附属機関に関する条例等の一部を改正する条例議案第15号 釧路市事務分掌条例の一部を改正する条例議案第16号 釧路市職員定数条例の一部を改正する条例議案第17号 釧路市職員の分限及び懲戒に関する条例の一部を改正する条例議案第18号 釧路市特別職の職員の給与に関する条例等の特例に関する条例議案第19号 釧路市特別職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例議案第20号 釧路市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例議案第21号 私立学校教職員共済組合法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例議案第22号 釧路市税条例の一部を改正する条例議案第23号 釧路市認可地縁団体印鑑条例議案第24号 釧路市日雇労働者厚生会館条例を廃止する条例議案第25号 釧路市ホームヘルパー派遣条例の一部を改正する条例議案第26号 釧路市長寿祝金条例議案第27号 釧路市高齢者生きがい交流プラザ条例の一部を改正する条例議案第28号 釧路市保育に関する条例の一部を改正する条例議案第29号 釧路市看護婦、助産婦及び理学療法士修学資金貸与条例の一部を改正する条例議案第30号 釧路市中小企業振興条例の一部を改正する条例議案第31号 釧路市ふれあいホースパーク条例議案第32号 釧路市牧場条例の一部を改正する条例議案第33号 釧路市農業者トレーニングセンター条例の一部を改正する条例議案第34号 釧路市都市公園条例の一部を改正する条例議案第35号 釧路市営住宅管理条例の一部を改正する条例議案第36号 釧路市水道事業条例の一部を改正する条例議案第37号 釧路市立高等学校の授業料等に関する条例の一部を改正する条例議案第38号 釧路市奨学金貸与条例の一部を改正する条例議案第39号 釧路市消防団条例の一部を改正する条例議案第40号 釧路市火災予防条例の一部を改正する条例議案第41号 二級河川の指定に関する件議案第42号 釧路港港湾区域変更の件議案第43号 平成9年度釧路市一般会計補正予算議案第44号 平成9年度釧路市国民健康保険特別会計補正予算議案第45号 平成9年度釧路市都市再開発事業特別会計補正予算議案第46号 平成9年度釧路市動物園事業特別会計補正予算議案第47号 平成9年度釧路市下水道事業会計補正予算議案第48号 釧路市寝たきり老人等介護手当支給条例議案第49号 釧路市高齢者いきいきパス交付条例議案第50号 釧路市議会事務局設置条例の一部を改正する条例報告第1号 専決処分報告件 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第1 会期決定の件 ○議長(中村啓君) 日程第1、会期決定の件を議題といたします。 お諮りいたします。 今会期は、本日から3月24日までの26日間といたしたいと思います。 これにご異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(中村啓君) ご異議なしと認めます。 よって、会期は本日から3月24日までの26日間と決しました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第2 市政方針 ○議長(中村啓君) 日程第2、市政方針の説明であります。 市長の発言を許します。 綿貫市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)平成10年2月定例市議会の開会に当たり、市政執行の基本方針と主要施策につきまして所信を申し上げ、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。 白銀の世界長野で開催されました冬季オリンピック大会は、日本中に大きな感動と勇気を与えてくれました。地元釧路からも多くの選手が参加し、目覚ましい活躍をされましたが、とりわけスピードスケート女子500メートル競技での岡崎朋美選手銅メダル獲得を初め、青柳、白幡、三宮選手の入賞は、私たち釧路市民を大いに元気づけ、スケート王国釧路の健在ぶりをアピールいたしました。地元選手の健闘を心から讃えるところであります。 さて、市政を担当させていただいてから、はや1年有余を経過いたしました。この間、私は多くの皆様のご支援を賜り、太平洋炭鉱の存続や新港湾計画の推進、福祉の充実など、釧路の基盤を固め、明日を拓く諸課題に全力で取り組んでまいりました。今後とも市民一人ひとりのこの街に寄せる思いを大切に、真摯な気構えを持って市政運営に当たってまいります。 これからの10年は、これまでの10年ではない、このように言われますように、日本は今、21世紀への活力ある社会を持続していくために、行政、財政、経済構造など様々な分野で大きな改革が進められようとしております。経済のグローバル化と国際協調の強まり、産業の空洞化と金融システムの不安、高齢化、少子化、高度情報化社会の本格化と地方分権の加速など、時代は激しく動き、新たなる方向へのかじ取りが迫られております。 まちづくりの面から見てみますと、官から民へ、国から地方への規制緩和、分権型社会への移行を意味するものであり、自己決定の幅が広がる反面、地域の主体性と自己責任が一層強く求められております。まさに、地域に生きる市民と企業と行政が、依存の発想ではなく、互いが協働し合い、地域自立の道を創造するときを迎えております。 今日の成熟した社会においては、日常生活の中で新たに様々なコミュニティとのかかわりを広げたいと思う人々が増えております。この貴重な市民のエネルギーを各分野に生かしてもらうことこそ、これからのまちづくりに大きな力となってまいります。私は、目前に迫る21世紀からの警鐘に耳を傾け、この街に誇りと愛着を持つ市民の力を信じ、躍動する東北海道の拠点都市釧路の建設に向かってたゆまない努力を続けてまいります。 次に、21世紀へのまちづくりを着実かつ計画的に進める上で、その根幹となります2つの課題について申し上げたいと存じます。 その第1は、行財政改革であります。 ご案内のとおり、長引く経済不況は、国や地方の財政を直撃し、本市も例外とはなり得ず、その運営は厳しい状況にあります。高齢者福祉や環境問題、新港湾計画の着実な推進など、今後のまちづくりに欠くことのできない重要課題があり、その一方ではそれを支える財政の健全化が急務となっております。従って、私は昨年度を行財政改革元年と位置づけ、全庁全職員の参加による聖域なしのゼロの視点で既存の行財政システムの総点検を行いました。事務事業や補助金の洗い直し、経常経費のシーリング、さらには組織機構や定数の削減と、給与制度の見直しを実施し、約10億2,600万円の効果額が得られたところであります。組織機構につきましては、4部10課の縮小を行い、そのスリム化を図るとともに、職員定数は54名を削減することといたしました。この改革の推進に当たり、市民の皆様、議員の皆様、職員の皆様から大変なご協力を賜りました。ここに心から感謝を申し上げる次第であります。 本年度におきましては、行政全般にわたり点検を継続するとともに、行政診断などを参考にしながら、定員適正化計画を作成してまいります。この改革は、平成10年度から平成12年度までの3カ年を重点実施期間としており、今後のまちづくりに向かってその基盤となります財政の健全化に一定の道筋をつけてまいりたいと思います。 その第2は、新総合計画の策定であります。 新総合計画は、21世紀の躍動する釧路の新しいビジョンを描き、長期展望に立って施策の計画的推進を図る重要な指針であります。この計画は、平成11年度から平成20年度までの10カ年を想定しており、本年度に基本構想と基本計画を取りまとめるべく策定作業を進めております。私は、この計画策定に当たっては、市民参加と民主的プロセスを大切にすることを基本としております。 昨年度は、まちメールまちづくり市民懇談会など、各界各層の皆様から率直かつ貴重なご意見を伺いました。また、初めて委員を市民公募させていただいたまちづくり市民委員会では、連日熱心な論議が交わされており、このまとめとして提言書をいただくこととなっております。この提言書や市民の皆さんのご意見を踏まえて、地域の発展と暮らしの喜びが実感できる21世紀へのまちづくりを目指して、計画を策定してまいりたいと存じます。 次に、まちづくり基本的取り組みについて、4つの視点から申し上げたいと存じます。 第1の視点は、産業連鎖の形成であります。地域産業の振興を期すためには、石炭、水産、製紙業などの基幹産業の安定を図ることが最も重要であると考えております。その上に立って地域の中核をなす産業を核に、関連産業が保有する資源や技術や人材の連鎖を図り、相互に成長する仕組みが求められております。後背圏を含む農畜産業や水産業、食品加工業を個々の産業としてのみとらえるのではなく、新しい港湾が拓く国際物流拠点の可能性や流通、観光、機械工業など、関連する産業との結びつきを強め、その中から新たなビジネスチャンスを誘発する、いわゆる産業クラスターの創造について、情報の収集や本地域における可能性の調査など、民間企業と共同してその研究を進めてまいりたいと思います。 第2の視点は、自助、共助、公助の福祉システムの構築であります。障害を持つ方やお年寄りの方が生き生きと暮らしを営んでいくためには、一人ひとりの自立と社会参加に対し、地域と行政が手を差し伸べる支援ネットワークが求められます。高齢化社会においては、お年寄りの方を生活弱者として見るだけでなく、経験豊かな先輩として、その知識や技術を社会に生かしていただくことも大事なことであります。これらの福祉においては、自分でできることは自分でする自助、自分一人でできないことは地域やボランティアが協力して支える共助、公的機関が整った支援をする公助の一体的システムが大切となり、その構築に向けて地域全体で取り組んでまいりたいと思います。 第3の視点は、自然や環境と共生するまちづくりであります。今、地球規模で自然や環境保全への認識が高まり、環境に負荷の少ない循環型社会が求められております。この地域には、国民的財産とも言うべき広大で貴重な自然の宝庫、釧路湿原があります。市内には春採湖や武佐の森など豊かな自然があります。そして、ラムサール条約釧路会議を契機に設立されました釧路国際ウェットランドセンターの活動や、自然環境分野での世界への情報発信などの取り組みがあり、このことに対する高い評価がございます。これからは、かけがえのない自然を守ることが街の価値を高め、暮らしの中で環境を考え、行動することが生活の豊かさをはぐくむ時代となります。自然の恵みの中で暮らす私たち一人ひとりが自然を保全し、継承することの意味を改めて確認することが大切であります。地球から預かった資産、釧路湿原を有する地域のポリシーとして、自然や環境と共生するまちづくりを進めてまいりたいと思います。 第4の視点は、市民と協働するまちづくりであります。先に触れましたように、この街に関心を持ち、まちづくりに深く関わりを持ちたいと思う人々が増えております。こうした意欲を一層高めるためには、様々な情報を積極的に発信し、情報の共有化を進めていかなければなりません。その上で、ワークショップ形式などによる政策形成過程への関わりなど、多様な市民参加のシステムづくりに努めてまいります。 また、ボランティアの皆様のまちづくりに果たす役割は大きく、まちづくりの推進の一翼を担っていただくことが大切であります。行政の各分野で市民の声が聞こえ、市民の姿が見える、市民と協働するまちづくりを進めてまいりたいと思います。 我が国の経済は、個人消費の低迷や企業収益の減退などにより、依然として停滞状況が続いております。本市におきましては、昨年、釧路港の貨物取扱量が過去最高の2,345万トンを記録し、水産の水揚量が3年ぶりに前年を上回るなど明るい面がございましたが、総じて言いますと、全国的な景気の冷え込みが影を落とし、景気の停滞感が強まっております。 さて、国の地方財政計画においては、景気の停滞による財源環境の厳しさは変わらず、公債費を除く一般歳出では初めてのマイナスとなる緊縮型となっています。地方財政の大幅な財源不足も依然続いており、地方債の増発や交付税特別会計借入金で補てんすることとしております。本市におきましても、住民税の特別減税の実施などもあり、実質的な税収の伸びは期待できず、義務的経費の増加などが重なり苦しい状況下での予算編成でありました。行財政改革の実行、減債基金の活用などにより、財源の捻出を図るとともに、事業を厳選し、施策の展開に努めたところであります。 私は、21世紀のたくましいまちづくりへの助走を念頭に置き、新時代への躍動、温もりと支え合う福祉、自然や環境との共生、地場産業の振興、豊かな心をはぐくむ教育などを主眼に予算編成を行ったところであります。この結果、平成10年度予算は、一般会計で対前年度比0.8パーセント増、特別会計では新港湾計画に係る漁業補償費の減などにより11.3パーセント減、全会計で4.9パーセント減の約1,673億円の規模となりました。 公共料金につきましては、国民健康保険料の軽減や市営住宅の新家賃制度の全面導入などを行い、市民負担の軽減に努めたところであります。 また、消費税の2パーセントアップ分につきましては、前年度と同様に一般会計は原則非転嫁といたしました。 なお、農業者トレーニングセンター使用料など一部有料化を実施させていただきます。 引き続き主要な施策の概要についてご説明を申し上げます。 第1は、新時代へ躍動するまちづくりについてであります。 21世紀に向けて東北海道の中核都市として、しっかりとした地方を固めるためには、大きな可能性を持つ海と空と陸の玄関口としての優位性を生かし、人、物、情報などが活発に行き交う開かれた都市の形成を図っていくことが重要であります。このため、地域の連携と交流を支える広域交通ネットワークの整備を急ぐとともに、質の高い多様な都市機能の集積に努めるなど、新時代へ躍動するための基盤づくりを進めてまいります。 まず、広域交通ネットワークの整備について申し上げます。釧路港の新港湾計画に基づく整備は、本年度から本格的な工事が始まります。国直轄事業として西港区の第4埠頭マイナス14メーター岸壁や島防波堤、東港区の港町物揚場や南外防波堤などの建設が着工されることとなります。市といたしましては、今後とも港湾関係者の皆様などと連携し、早期完成に向けての運動と積極的なポートセールスを展開してまいります。 また、旧釧路川河口新道構想や後背圏の産業との一層の連携を図るための交通港湾物流関連調査を行います。 旧釧路川の物揚場につきましては、末広町側の整備を完了するとともに、引き続き大川町側の整備に着手いたします。都心のシンボルゾーンとして市民の皆様が水辺に親しんでいただけるよう、リバーサイドパークの計画などと連動した整備を進めてまいります。 さらに、フィッシャーマンズワーフ対岸地区の将来の整備に向けて基本構想の策定に取り組みます。 空港の整備といたしましては、2,500メーター滑走路延長工事や、管制塔を含む空港事務所等の施設整備が引き続き行われます。航空事業の規制緩和などにより、残念ながら釧路発着便の運休等が生じておりますが、関係団体と連携を取りながら、路線の再開や新規路線の開設に努めてまいります。 本年3月から釧路─旭川間、7月から釧路─函館間に株式会社北海道エアシステムによる小型機の運航が開始されることとなっており、道内他地域との交流が拡大するものと期待しております。 広域幹線道路の整備につきましては、地域の生活利便性の向上や産業活動の活性化に向けて、港湾や空港の整備とともに連動した高速交通ネットワークの形成を図るため、北海道横断自動車道釧路外環状道路や、釧路中標津道路などの早期完成と、オホーツク圏と結ぶ地域高規格道路の早期指定を目指し、積極的な運動を展開してまいります。 次は、魅力ある都心部の形成を目指すプロジェクトについてであります。 フィッシャーマンズワーフ地区におきましては、待望の(仮称)北海道立釧路芸術館がいよいよ本年10月にオープンいたします。釧路・根室圏の芸術文化振興の新たな拠点の完成によりまして、水辺に広がる魅力ある芸術文化、イベントなどの交流ゾーンが形成されることとなります。 旧釧路川リバーサイド整備構想の推進につきましては、北海道の河川改修事業などとの調整を図りながら、潤いある水辺空間の形成に向けて、リバーサイドパークの基本設計を行います。 幸町地区におきましては、国の釧路地方合同庁舎の建設が継続して行われるほか、土地区画整理事業において、地区内の道路整備を引き続き進めます。 シビックコア地区整備計画による新たなシンボルゾーンの形成に向けまして、アートプランニングを行うとともに、市民の皆様のご意見をいただきながら、(仮称)こども遊学館構想の検討を進めてまいります。 鉄道高架につきましては、今日まで限度額立体交差事業の可能性について調査を行ってまいりましたが、引き続き本年度は駅周辺の再開発としての位置づけの中で、都心道路網の再編を初めとするまちづくりのあり方や方向性についてさらに検討を進め、地域事業者や各方面の皆様からご意見をお聞きしながら、調査研究を行ってまいります。 第2は、心が触れ合い、共に支え合う安心のまちづくりについてであります。 乳幼児から高齢者まで、だれもが住みなれた地域で安心して健やかに暮らせることが福祉の原点であります。このため、様々なハンディを抱える方々が地域の中でできる限り自立した生活ができる福祉、保健、医療などの施策を展開し、心が触れ合い、共に支え合う、安心できるまちづくりを推進してまいります。 まず、福祉の充実について申し上げます。 ゴールドプランの推進につきましては、在宅福祉サービスとして、24時間ホームヘルプサービス事業の充実を図るため、深夜時間帯の派遣を実施してまいります。これに必要な常勤2名を含め、ホームヘルパーを11名増員して、143名体制といたします。 昨年着工いたしました白樺ふれあい交流センターは本年3月にオープンいたします。地域の皆様に広くご利用いただけるよう、その効果的な運営に努めてまいります。 社会福祉法人が春採地区で行います特別養護老人ホーム並びにショートステイ、デイサービスセンターや訪問看護ステーションなどの機能を備えた在宅複合型施設の建設事業に協力してまいります。 また、星が浦地区に市内4カ所目の医療法人による老人保健施設及び在宅介護支援センターの建設が計画されておりますが、これに協力してまいります。 障害者の方の在宅福祉サービスの充実のため、ホームヘルパー2名を増員するとともに、入浴サービスや食事の提供などを行う日帰り介護支援事業に取り組み、ハートフルプランを推進してまいります。 また、リフト付身体障害者用福祉バスの更新や、福祉タクシーの車両購入費の一部助成と、障害者の方が就労等に伴い自動車を取得する際の改造費助成の対象範囲を拡大いたします。 さらに、知的障害者の通所授産施設の分場開設に協力するなど、障害者の方が地域の中でともに生活できるよう支援してまいります。 児童福祉につきましては、保育時間の延長を実施する法人立保育園を4園に拡充し、エンゼルプランの推進を図るとともに、市立保育園の土曜日の保育時間を午後6時まで延長いたします。 ウタリ福祉対策として、紫雲台西区のウタリ住民の墓地の改葬を行います。 介護保険法は、平成12年度から施行されることとなりますが、本年度から介護保険準備室を設置し、事業計画調査、要介護認定モデル事業、ケアマネージャーの養成などに取り組み、法施行に向けて準備を進めてまいります。 昭和54年度から開始をいたしました福祉灯油助成事業は廃止させていただくこととし、新たな制度として一定の条件を満たす80歳以上の高齢者や重度障害者、母子家庭などの非課税世帯に、冬期生活資金の一部を助成するぬくもり助成金支給事業を創設いたします。 また、敬老祝金につきましては、名称を長寿祝金と改め、喜寿、米寿、白寿の節目に祝金を贈呈することといたします。 次は、保健医療の充実についてであります。 1歳6カ月児健康診査に歯科健診を加え、虫歯予防、口腔衛生指導を実施するとともに、総合健康診査に新たに骨粗鬆症検診を加えることといたしました。 脳卒中の後遺症や虚弱の方を対象に市内2カ所で地域と連携しながら日常生活動作の維持向上を図り、社会参加を促進する機能訓練を実施いたします。 また、釧路市医師会病院の大動脈バルーンポンプ・データスコープの更新を支援してまいります。 市立病院においては高い性能を持つ磁気共鳴断層撮影装置MRIの導入や、超音波診断装置の増設を進めるなど、高度医療サービスの充実に努めてまいります。 国民健康保険事業につきましては、一般会計からの政策的繰り出しを増額し、保険料の限度額を据え置くとともに、保険料の引き下げを行い、負担の軽減を図ることといたしました。 また、国民健康保険加入者を対象に、日帰り人間ドックや脳ドックの健診助成を実施いたします。 次は、コミュニティ活動の促進についてであります。 市民待望の市内3館目の中部地区コミュニティセンターにつきましては、愛国ソフトパークでの建設に踏み切ることとし、本年度は地質調査と実施設計を行います。また、文苑地区に地区会館を建設いたします。 恒久平和への願いを込めて、本年度も引き続き釧路市民戦災者慰霊式及び平和祈念式の開催に協力するとともに、原爆被災地で行われる平和祈念式に市民代表団を派遣し、核兵器の廃絶を訴えてまいります。 消防防災の強化について申し上げます。 近年、特に強化が求められております救急救命体制について、12名の増員を行うなど、大幅な充実を図るほか、大型化、複雑化する各種の災害に迅速に対応するため、最新鋭の災害支援車を導入いたします。 また、老朽化が著しい消防第4分団の移転改築に向け実施設計を行います。 昨年から実施しております防災アセスメントの結果を踏まえ、地域防災計画の全面改訂に着手をいたします。 第3は、生きる力と豊かな心をはぐくむまちづくりについてであります。 一人ひとりの個性が尊重され、その能力を十分に発揮でき、地域に根差した文化を創造する地域社会の実現には、伸びる力とはぐくむ心を大切にして、心豊かな人づくりを進めることが重要であります。このため、未来を担う子供たちが思いやりの心とたくましく生きる力を身につけ、そして市民一人ひとりが生涯にわたって学び、個性と創造性を発揮できるまちづくりに取り組んでまいります。 まず、学校教育の充実について申し上げます。 学校建設につきましては、本年度光陽小学校が完成し、景雲中学校は改築工事を継続してまいります。 また、北陽高等学校におきましては、車いすを利用する生徒の受け入れのため、階段昇降機の設置や介助のための人員配置をすることといたします。 道立釧路工業高等学校は、引き続き校舎改築工事が行われます。 道立釧路北高等学校につきましては、本年度から改築工事が始まることとなります。 また、道立釧路養護学校では、本年4月に念願の高等部が開設され、その専用校舎についても本年度中に建設されることとなりました。これにより、釧路・根室圏でも重い障害のある生徒の進学の道が確保されることとなります。 情報化社会に対応した教育を推進するため、教育用コンピュータの小学校への導入拡充、市立高等学校の機種更新を進めるとともに、教育研究センターにおいてコンピュータの教育的活用を高める実践研究をしてまいります。 管内冒険プログラムキャンプなど、体験学習の施策を展開するほか、児童・生徒の国際理解を深める教育体制の充実を図ってまいります。 さらに、いじめ、非行防止や不登校対策など、次代を担う子供の健全育成に向けて様々な施策を進めてまいります。 次は、生涯学習と文化の振興についてであります。 生涯学習につきましては、これまで生涯学習都市宣言や生涯学習推進計画の策定などの取り組みを通して、学習環境の整備を図り、着実な広がりを見せております。今後とも市民一人ひとりが自己の充実を図り、学習成果を社会に生かす、より実践的な生涯学習が進められるよう、学習機会の提供に努めてまいります。 芸術文化の振興につきましては、先に触れました(仮称)北海道立釧路芸術館がオープンいたしますので、釧路・根室圏の芸術文化振興の拠点として新たな文化が創造発信されることが期待されるところであります。 また、この開館にあわせ、記念特別展や、第1回北海道芸術文化フェスティバルが開催されますので、市といたしましても積極的に参加協力してまいります。 さらに、今後の展覧会の開催に当たりましては、より質の高い作品を確保するため、開催年の3年前から折衝が可能となる方策を講じるなど、すぐれた芸術鑑賞の機会の提供に努めることといたします。 市民の有志の方々が計画しております原田康子さんの「挽歌」の碑の建立に支援してまいります。 釧路男女共同参画プランの積極的な啓発事業に取り組みます。 スポーツの振興につきましては、道立釧路総合体育館の誘致実現のため、道立総合体育館を誘致する会の皆様と連携し、積極的な運動を展開するとともに、国際スピードスケート競技大会の誘致開催に向けて強力な運動に取り組んでまいります。 次は、国際交流についてであります。 カナダ日本姉妹都市会議への参加や、ニューオリンズ市訪問などを通じまして、姉妹都市などとの友好親善を深めてまいります。 また、先に釧路市経済代表団がロシア連邦カムチャツカ州ペトロパブロフスク・カムチャツキー市を訪問し、本市との間における交流について協議を行い、この秋にも姉妹港の提携を結ぶ運びとなりました。今後の幅広い交流の展開に向けて取り組んでまいります。 地方の立場で国際協力の一翼を担っております釧路国際ウェットランドセンターの湿地保全に対する協力活動などを引き続き支援してまいります。 第4は、自然と調和し、潤いのあるまちづくりについてであります。 豊かな自然環境に囲まれ、整った潤いのある生活環境の中で暮らせることがだれもの願いであります。このため、自然環境の適切な保全に努めるとともに、潤いのある、そして暮らしよい生活環境の整備を進めてまいります。 まず、生活環境の整備について申し上げます。 道路の整備につきましては、本年度共栄新橋大通などの完成を図るとともに、生活関連道路の舗装などに引き続き取り組んでまいります。 観月園1号など3路線のロードヒーティングやEGG横の臨港道路への路面凍結抑制対策など行うほか、除雪機械、機材の充実を図り、冬道の安全確保に努めてまいります。 公園の整備につきましては、本年7月下旬に山花公園オートキャンプ場を一部オープンするとともに、釧路川緑地のパークゴルフ場36ホールを供用開始いたします。 アウトドア・レクリエーションの場として、市民の皆様を初め多くの方々にご利用いただけるよう、その効果的な運営に努めてまいります。 さらに、大規模運動公園などの整備を継続するほか、鳥取7号公園を完成いたします。 また、市民団体との連携に努めながら、花と緑の街角づくり、桜並木づくりを進め、春季植樹祭とともに秋季育樹祭を開催するなど、緑化の推進に取り組んでまいります。 市営住宅につきましては、昭和団地において最終棟の建設に着手するとともに、春採望洋団地において引き続き建替事業を進めます。本年度から市営住宅入居者の高齢化に対応して、計画的に階段手すりの取りつけ整備を進めてまいります。 次に、水道事業についてでありますが、老朽化の著しい石綿セメント管や鋳鉄管の更新を進めるほか、愛国浄水場の浄水槽の2槽化や、塩素注入施設の充実を図るなど、ライフラインの機能強化に努めます。 下水道事業といたしましては、星が浦、大楽毛西地区等の管渠整備などを引き続き進めるとともに、本年度から中鶴野地区の水洗化に向けた整備を行います。 ごみ資源化再利用の一層の促進を図るため、資源リサイクルセンター拡充整備の一環として、管理棟の改修や、市民工房の整備充実を進めるとともに、ペットボトル等の容器包装廃棄物の回収に対応するため、資源リサイクルセンター増設整備計画を策定いたします。 また、将来にわたる安定的なごみ処分場を確保する新高山ごみ最終処分場の建設のため実施設計に向けた調査を行います。 老朽化が著しい昇雲台火葬場につきましては、施設の全面改築に向けて基本構想を策定してまいります。 次に、自然環境の保全について申し上げます。 関係機関との連携を取りながら、釧路湿原の保全に努めるとともに、身近に残された自然である武佐の森の保全整備に本年度から着手をいたします。 春採湖につきましては、本年度二級河川の指定を受ける見通しとなっており、清流ルネッサンス21計画により水質浄化事業をさらに進めてまいります。 さて、今日環境問題が大きな社会問題の一つとなっており、地球規模の環境問題など、多様化する課題への対応が求められております。地域におきましても、住みよいまちづくりのため、行政と市民や事業者の皆様が連携し、総合的な環境保全の取り組みを進めていくことが必要となっております。このため、環境保全に関する基本理念を明らかにし、それぞれの立場での責務、その理念に基づく基本施策等定める環境基本条例の制定に取り組みます。 また、1日環境スクールや子供環境サミットの開催など、環境学習の推進に努めてまいります。 第5は、活力ある地場産業のまちづくりについてであります。 活力ある産業は、市民生活を支え、まちの発展の原動力であります。活力ある産業をつくり、地域経済が自立し、発展するためには、地域自らの力で新たな展望を切り拓いていくことが必要であります。このため、基幹産業の安定振興に全力を注ぐとともに、民間企業が特性と潜在力を一層発揮していただくような施策の展開に努めてまいります。 まず、太平洋炭鉱の存続につきましては、石炭鉱業審議会企画小委員会で今後の石炭産業のあり方などの審議が続けられており、なお予断を許さない状況にありますが、北海道を初め関係機関との綿密な連携を図りながら、その存続に向けて全力を挙げてまいります。 あわせて、(仮称)国際石炭技術交流センターの誘致に鋭意取り組んでまいります。 釧路産炭地域総合発展機構は、本年度で基金造成を完了し、関係6町などとの連携を取りながら、産炭地域振興の積極的な事業展開を進めます。 中小企業の振興策といたしましては、流動する金融情勢など、経済環境の変化に対応して経営の安定化を図るため、丸釧融資の限度枠の引き上げと、貸付期間の延長を行うとともに、他の中小企業融資の貸付期間を延長するなど、金融対策の充実に努めます。 商業の振興を図るため、釧路商工会議所が主体となって取り組む商業活性化の新たな指針となるビジョンの策定と、都心部で実施する無料循環バスの運行事業に協力してまいります。 また、美原公設小売市場につきましては、使用料を大幅に引き下げ、地域の利便施設としての機能の維持に努めてまいります。 釧路総合流通センター建設計画を促進するため、設立準備会が行います事業主体及び事業手法などの調査研究を引き続き支援してまいります。 地場工業の技術力向上や新技術開発の取り組みなどを支援するため、(仮称)工業技術センター構想の調査研究をさらに進めてまいります。 企業誘致は、今日の経済環境のもとで厳しい状況にありますが、地域視察会の開催に取り組むなど、引き続き誘致活動に努めてまいります。 観光の振興につきましては、昨年度に引き続き管内自治体や関係団体が一体となった釧路圏観光キャンペーンや、各種メディアを利用した観光PR事業を展開してまいります。 本市を訪れる観光客などを対象とした釧路湿原に触れるオリジナルツアーを釧路観光協会とともに進めてまいります。 農業の振興につきましては、営農技術の改善や土づくり対策等による生産性の向上などを通じまして、経営の安定、効率化を進めるとともに、酪農ヘルパー制度の導入を図り、ゆとりある農業経営の推進に努めてまいります。 北海道と連携を取りながら、エゾシカによる農作物被害の防止対策を進めてまいります。 また、ふれあいホースパークが本年6月にオープンいたします。山花温泉リフレや市民農園などとともに、農村と都市との交流や心身のリフレッシュの場として多くの皆様にご利用いただけるよう、その運営に努めてまいります。 次は、水産業の振興についてであります。 外国漁船操業問題は、日韓漁業協定の破棄などの動きがありましたが。まだ200海里排他的経済水域の全面設定がなされておらず、未解決となっております。この問題の早期解決を国に強く働きかけてまいります。 沿岸・沖合漁業振興策といたしましては、コンブ漁場の保全、シシャモを代表とするふ化放流等の増養殖事業など、マリノベーション計画等の推進により、これからのつくり育てる時代に対応できる漁業の確立に努めてまいります。 また、桂恋漁港の整備を引き続き進めるとともに、千代ノ浦マリンパークの整備を進めます。 水産加工業の振興を図るため、管内3町とともに特定産業集積活性化法に基づく活性化計画の策定作業を進めており、早期の承認に向けて強力に取り組んでまいります。 HACCP(ハセップ)に対応できる加工体制の研究や、低利用水産資源の高付加価値化の取り組みを支援するとともに、釧路市漁業協同組合が行います冷凍冷蔵施設の建設に協力してまいります。 さて、通貨統合の課題などを抱えるヨーロッパでは今、北大西洋条約機構のほかに、もう一つのNATOがささやかれております。それは「ノー・アクション・トーキング・オンリー」という意味だそうでございまして、頭文字をとりましてNATO(ナトー)というそうでございます。日本では、明治維新、戦後改革に次ぐ第3の改革と言われる大改革が今進められております。このこととも相まって、まちづくりは各々の都市が自分の発想と責任でその街の魅力と力を高めていく方向へと動いております。次が読みにくい時代にあって、だれしもが将来へのとまどいや不安を感じますが、トーキング・オンリーで立ちどまるのではなく、地域の具体的な知恵を寄せ合い、目標に向かって行動することがより重要となります。 街を変え、地域を変えるエネルギーをつくり出すのは、そこに暮らす地域の人々です。いたずらに逆風に身をかがめるのではなく、風の強さや方向を五感で感じながら、この街の未来の戦略を描く力、自治体同士が垣根を低くしてお互いの資源や魅力を共有し、豊かな地域社会を目指す広域連携、市民と企業と行政がこの街の将来をともに考え、ともに行動する官民共同のまちづくり、このいずれもが変革のときを切り拓くまちづくりへの行動の基軸となるものであり、一人ひとりが自分の翼を広げ、信頼の上に立ったパートナーシップがより求められてきます。 経済活動、地域おこし、環境の保全、福祉など、各分野でまちづくりに深くかかわりたいと思う人々が、自分のできる一歩を踏み出し、熱い風となったとき、この街の未来が見えてまいります。 都市が理想を失ったとき、その街に暮らす市民の生活も精彩を欠くものとなります。凍てつく大地に鍬を入れ、荒波に漁場をつくった先人から連綿と続く進取の気風がこの釧路を築いてまいりました。私は、困難を恐れぬ熱情と、開拓の精神をしっかりと受け継ぎ、豊かな大地の可能性を引き出し、この街の新しい形をつくってまいりたいと思います。 議員並びに市民の皆様のなお一層のご指導、ご協力を心からお願いを申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第3 教育行政方針 ○議長(中村啓君) 日程第3、教育行政方針の説明であります。 教育長の発言を許します。 山田教育長。 ◎教育長(山田和弘君) (登壇)平成10年2月定例市議会の開会に当たり、教育行政の基本方針と施策の概要について申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。 今、日本の教育は大きな転換期を迎えております。また、子どもたちを取り巻く環境も大きく変容し、知識偏重、規範意識の低下、自立の遅れ、さらに人命にかかわる非行問題など課題が山積し、本市に限らず、日本全体が最近の子どもたちの様子に不安を抱き、悩んでおります。 しかし、どんなに時代や社会が変わろうとも、これに憶せず、子どもたちが夢と希望を持ち、明るくたくましく次の時代を生きるために、私たち市民全体で何ができるかを考え、21世紀の釧路を託す人間教育を進めることが何よりも重要であります。そのために、学校では信頼される学校づくりと主体性を発揮しながら、教師は情熱を持ち、常に研さんや資質向上に努め、子どもたちに自ら学び、自ら考え、行動できる力を育て、家庭では善悪の判断、しつけや基本的生活習慣の育成、地域社会では地域ぐるみで「どの子も我が子」という意識を持って様々な人たちと交流し、多様な生活体験、社会体験、自然体験を具体的に推進することをいま一度真剣に考える必要があります。 子供たちが豊かに生きる社会人として、体験を通じて心身ともに健全で21世紀を主体的に生きていく知恵を身につけるために、守りではなく攻めの姿勢で教育行政の着実な推進に当たってまいります。 今年度も、昨年度掲げた「釧路の風土で育まれ、21世紀を拓く心豊かな人づくり」を基本理念に、知恵を大切にする教育を進めてまいります。教育は、子どもたちの望ましい人格形成を助ける営みであり、その営みは学校のみが担うものではありません。家庭、地域社会、関係機関、それぞれが連携を図り、それぞれに果たすべき役割を十分発揮し、人や自然とのかかわりを持つ多彩な活動を通じて初めてバランスのとれた成長が促されます。「聞いたことは忘れ、見たことは覚え、行ったことは身につく」の言葉が示すように、様々な体験活動を通して感動を喚起することにより知識が生かされる知恵が身につきます。したがって、教育委員会といたしましては、たくましく豊かに生きる子どもたちを育てるために、昨年度の「知識から知恵へ」をさらに一歩進め、「体験を通して生きる知恵を」獲得する具体的な活動につながるよう鋭意努力してまいります。 今、全庁を挙げて行財政改革に取り組んでおりますが、教育行政は人づくりの基本的な役割を担っており、市民と職員の協力をいただきながら、課題や困難を克服し、推進していかなければなりません。そのために生涯学習部を教育委員会へ移行するなど、組織の再編成を行い、また新たに教育政策主幹を配置し、近年の少子化の影響から避けて通ることのできない課題となっている空き教室の有効活用及び学校統廃合、2003年、過日1年早まることも検討されていますが、の学校週5日制完全実施に向けた教育改革への対応を検討してまいります。 次に、本年度の具体的な施策を展開するに当たり、重点とする緊要な7つの推進項目について申させていただきます。 まず第1点目は、青少年の健全育成についてであります。 現在、子どもたちの病める心を反映した社会問題が噴出し、だれもが心を痛めております。そのため、本年度は特にいじめ、非行、不登校問題などで悩める父母や家庭への支援体制、子どもたちの相談体制、受け入れ体制の拡充に力を入れてまいります。 また、様々な人とのかかわりから、社会性を身につけるため、それぞれの学校が家庭や町内会などの地域、さらに関係機関と連携した具体的な活動を支援してまいります。 第2点目は、家庭、地域の教育力についてであります。 学校、家庭、地域、それぞれの教育力を十分発揮し、機能することの重要性について様々な機会を通じ啓発してまいりました。本年度は、子どもたちの健やかな成長を願う思いが具体的な活動につながるよう、家庭教育のあり方や地域ぐるみの活動を支援してまいります。 また、家庭と地域社会を結ぶPTA活動や、各関係団体等の活性化を促してまいります。 第3点目は、体験活動についてであります。 子どもたちは、核家族化、少子化の進行などにより、1人で生活することが多く、実体験の伴わない生活を過ごしております。いつの時代においても体験を通して命の大切さ、豊かな人間関係、協調性、自然を愛する心などを培うことは極めて重要であります。そのため、学校、家庭、地域社会において異年齢集団での触れ合いを通して具体的な体験活動が実施されるよう支援してまいります。 第4点目は、広域交流事業についてであります。 釧路の風土を共有する意識を深めるため、管内の教育委員会と協力し、広域的な事業を展開してまいります。小・中学校の相互訪問や文化交流、各施設の相互利用などを進めることにより、多様化した住民のニーズに応えることが可能になります。管内10市町村の特色を生かし、さらに充実した学習機会の提供という新しい視点に立った広域交流事業を推進してまいります。 第5点目は、生涯学習体制の整備についてであります。 生涯学習推進部と社会教育部との統合を契機として、これまで積み重ねてきた実績をもとに、さらに充実した事業を展開してまいります。生涯学習社会の実現は、全庁の組織と職員を挙げて取り組み、多くの市民の参加と協力により達成されるとの認識に立ち、引き続き整備充実を図ってまいります。 第6点目は、快適な施設の整備についてであります。 生涯学習関連施設の機能が生かされる整備を進めるとともに、学校施設におきましては、昨年度までの校舎改築を継続し、新たな大規模改造に着手してまいります。 また、障害のある子どもたちに対しましては、施設の改修、指導員の増員など受け入れ体制を整備し、一人ひとりに対応した優しい環境づくりに努めてまいります。 第7点目は、男女平等教育の推進についてであります。 昨年度、幅広い市民の皆さんの意見をいただき、男女共同参画社会への取り組みを示す釧路プランを策定いたしました。本年度はこの釧路市男女共同参画プランの推進を最重点課題として、女性の意見を反映する中で、男女がともに支え合い、将来にわたって豊かで潤いがあり、安心して生活できる郷土づくりを啓発する各種事業を進めてまいります。 以上、7つの重点推進項目と、昨年度の成果と課題を踏まえ、引き続き平成10年度の教育行政の施策の概要を申し上げます。 最初は、青少年の健全育成と家庭、地域の教育力の充実についてであります。 人間関係の希薄化や混迷する社会を反映したいじめ、様相の多様化と増え続ける不登校、遊び型からいきなり型に変わり、善悪の判断に欠け、時には相手を死に至らしめる非行問題など、社会に大きな影を落としている青少年の問題行動については、これまでの3年間実施してきた事業の成果を継承するとともに、諸課題に対応する新たな事業を進めてまいります。 具体的には、青少年の問題行動の未然防止を図るため、本年度様々な問題に悩んでいる家庭や子どもに対して積極的に支援する釧路市ファミリーサポーターの設置、父母向けに、本来、家庭や地域社会が果たすべき役割などを啓発するリーフレットの作成配布、今までの相談体制を拡大し、一歩進んだ展開を図るため、中学生にフリーダイヤルカードの配布、また不登校対策につきましては、その様態が多様化、複雑化していることから、ふれあい教室の夜間開設を始めるなど、積極的に青少年の問題行動に対する新規事業を実施してまいります。 さらに、学校が地域の施設を活用したり、地域の方々に直接事業や行事に参加していただくなど、学校と地域の相互交流に対し支援してまいります。 青少年が健やかに育つ絶対条件として不可欠な家庭、地域社会の教育力を掘り起こすため、(仮称)家庭地域教育活性化委員会を設置し、各関係機関で実施されている家庭教育の学習機会を把握し、情報の一本化を進めてまいります。 さらに、主体的に学習しているサークルや地域へ積極的に指導者を派遣する体制を整備するとともに、昨年全市的に実施した父と子の体験サンデーを地域ごとに開催するなど、具体的な施策を展開してまいります。 青少年の健全育成につきましては、学校、家庭、地域社会や関係機関が協力し、心の教育の推進を基本として相互の連携を図るため、一歩踏み込んだ事業を進めてまいります。特に、青少年健全育成連絡協議会の機能を活性化させるため、これまで活動の主体が学校になりがちな点を是正し、学校の基盤である地域主導型の組織になるよう、広く市民に呼びかけていくとともに、支援体制を図ってまいります。 また、幼児教育につきましても、幼稚園、保育園、小学校の連携を深め、幼稚園振興計画策定の検討についても着手してまいります。 次は、人、自然、社会とのかかわりを大切にする体験活動の重視についてであります。 本年度も豊かな心やたくましく生きる知恵を身につけた子どもの育成を目指し、学校、家庭、地域社会や関係団体が様々な体験活動を織り込んだ事業に支援してまいります。そのためには、単なる知識の量や効率化を求める教育から、人や自然や社会のかかわりから、生きていくために必要な知恵を獲得する教育を推進してまいります。 ジュニアリーダー事業では、冒険プログラムによるモデル事業を実施し、その成果を学校や地域社会に広めてまいります。また、夏休みに釧路管内すべての子どもたちを対象として冒険キャンプの実施、市内、管内の小・中学校の訪問交流会の実施など、広域交流事業を推進してまいります。 学校におきましては、山花学童農園の利用など、自然に親しむ活動や、感動する体験活動を実施してまいります。 博物館におきましては、湿原アドベンチャー事業や各種自然観察会など、身近な自然環境素材に触れる活動を通して、環境に対する意識の高揚を図ってまいります。 科学館におきましては、身近な自然環境と地球をメインテーマに、地球を守るための工夫や、目で見る環境実験を実施する夏の特別展、早稲田大学とのネットワーク化、移動天文観測車「カシオペア」に太陽フレアー観測装置を備え、活用の充実を図るなど、科学的な見方、考え方の基礎を培い、市民に親しまれる科学の学習機会充実に努めてまいります。 さらに、キタサンショウウオ生育調査、春採湖ヒブナ生育調査などの環境保全事業を通じて、環境を守ることの大切さを市民一人ひとりにわかりやすく伝えてまいります。 ボランティア活動につきましては、活動の意義や重要性についての学習機会が求められており、引き続きボランティア養成講座を実施するとともに、障害のある人や高齢者とのかかわりを含めた事業の情報収集に努めてまいります。 国際的な視野に立ち、郷土釧路を世界に発信し、国際人として活躍できる人材を育成するために、英語指導助手を増員し、国際交流、国際理解に対する実践的な資質や能力を強化してまいります。 また、カナダ・バーナビー市や姉妹友好都市との交流事業を継続するとともに、青年国際交流事業に参加し、国際社会に貢献できる人材育成を進め、交流内容を広く市民や関係団体に普及してまいります。 今、学校教育においては、釧路湿原や春採湖など素材として、ふるさとを愛し、心豊かに生きる子どもの育成を目指した教育を進めております。今後も郷土に根ざした学習を進めるために、小学校社会科副読本「くしろ」の有効活用やアイヌ語教室、アイヌ古式舞踊リムセへの継続助成など、アイヌ文化の理解や伝承芸能の保存に努め、地域とともに歩むふるさと教育を推進してまいります。 次は、生きがいを持ち、楽しみながら学び続ける生涯学習の推進についてであります。 市民が生涯にわたって学び続ける学習社会をつくるために、本年度は組織を再編成し、新体制をスタートさせ、生涯学習社会への実現という大原則を継続しながら活性化に努めてまいります。移管に伴う生涯学習推進体制は、まなびすとくしろプランの推進を最重点とし、庁内はもとより民間も含めた基盤整備を目指してまいります。 女性の積極的な社会参加は、生涯学習社会を目指す上でも重要であり、釧路男女共同参画プランの推進のため、プランの内容を市民、関係団体、企業等に周知する啓発事業を行ってまいります。 釧根地区住民待望の(仮称)北海道立釧路芸術館は、いよいよ本年10月に開館し、オープンセレモニーでは(仮称)フランドル絵画展の開催が予定されております。さらに、業務の受託により、釧根地域住民と密着した活用を図るため、本市といたしましても積極的な支援活動を行ってまいります。 科学館の改築につきましては、計画中の(仮称)こども遊学館に機能を移し、新しい時代に対応する科学学習の場となるよう、広く市民の意見を聞きながら基本的な構想を検討してまいります。 図書館につきましては、開館時間を試験的に延長するとともに、コンピュータシステムを前年度に引き続き整備し、秋の全面稼働を目指してまいります。 学校施設につきましては、景雲中学校の改築、愛国小学校の大規模改造、光陽小学校の外構整備、鳥取西小学校の屋内体育館の改修、安全対策に万全を期するため、学校給食調理施設の整備などを行ってまいります。 また、障害のある子どものため、市内で初めて景雲中学校にエレベーターを設置するほか、旭小学校と釧路北陽高等学校に施設の整備など、受け入れ体制の充実を図ってまいります。 さらに、長年の懸案事項として要望してまいりました釧路北高等学校校舎改築が着工されるとともに、釧路養護学校に高等部が開設されることも大変喜ばしいことであります。 情報教育につきましては、教育研究センターに導入されたコンピュータ機器がインターネットに接続可能となったことを受けて、教職員のコンピュータ活用能力の育成に努め、研修の充実を図り、授業で有効活用されるよう研究を進めてまいります。 また、3年目を迎えた小学校へのコンピュータ導入は、本年度7校を対象に整備し、子どもたちが必要とする情報を選択し、活用できる力を培ってまいります。 市民に多様な学習機会を提供してきた市民学園事業につきましては、学習内容の充実と精選に力を入れるとともに、市民大学と連動させ、学習に対する関心や意欲を高めてまいります。 博物館では、市民のコレクションを展示する「私の博物館」や、道内で発掘された化石を紹介する「めざせ化石博士」などの特別展を開催いたします。 芸術文化の振興につきましては、本年11月に第1回北海道芸術文化フェスティバルが本地域で開催され、本市としても積極的な協力体制をとってまいります。 また、梅原龍三郎展など、質の高い3つの展覧会を開催するほか、本年度からはなお一層市民の要望に応え得る展覧会を開催していくため、3年間を見通し、事前から折衝可能な措置をとることにいたしました。 さらに、「ビッグ3、トリプルピアノ夢の共演」の演奏会など、すぐれた芸術鑑賞の拡充を図るとともに、地元出身の著明な作家である原田康子氏の「挽歌」の碑の建立に対し助成してまいります。 スポーツの振興につきましては、全11の全道大会の本市開催を支援し、市民が感動する機会を提供するとともに、軽スポーツの普及に努めてまいります。 また、歴史と伝統を誇る釧路市民大運動会は、その精神を引き継ぎながら、多くの市民がより楽しめる内容に見直しを図ってまいります。 さらに、釧根広域圏の拠点都市にふさわしい規模と機能を持つ北海道立総合体育館の釧路市建設と、長野オリンピックで地元出身として大活躍した選手を生み出した氷都釧路市におけるスピードスケートの技術力向上を目指す国際スピードスケート競技大会の誘致活動を展開してまいります。 子どもたちを取り巻く環境は厳しく、大変な時代を迎えていると言えます。まさに多難な時代だからこそ、市民一人ひとりが真剣に教育のあるべき姿を考えていただくことを切に願っております。釧路の子どもたちが未来に生きる地球人として、将来を担う日本人として、郷土を愛する社会人として、生きていることの実感を持てるよう努めていくことがすべての大人の責務であります。釧路で生まれ育った誇りを持ち、思いやりの心や感動する心、また命の尊さを考える心を積極的に自然や人とかかわる中で身につけ、たくましく豊かに生きていく知恵をともに育んでいきたいと思います。 時代は大きく動いております。教育委員会といたしましても、こうした時代の要請や市民の要請を真摯に受けとめ、未来を見据え、しっかりと根を張り、幹を太くし、枝葉を広げ、それぞれに花を咲かせる教育を根気強く、かつ切実なる使命感を持って取り組んでまいります。 議員の皆様並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第4 議案第1号ほか上程 ○議長(中村啓君) 日程第4、議案第1号から第49号まで並びに報告第1号を一括議題といたします。  ──────────────────── △提案説明
    ○議長(中村啓君) 最初に、議案第1号から第47号まで並びに報告第1号の提案説明を求めます。 山崎助役。 ◎助役(山崎強君) (登壇)ただ今議題に供されました各案件につきまして提案の理由をご説明申し上げます。 まず、議案第1号から議案第13号までの平成10年度釧路市各会計予算の主要項目につきまして、順次ご説明申し上げます。 各会計の予算総額は、一般会計937億4,000万円、企業会計を除く特別会計310万6,507万4,000円、企業会計425億2,605万6,000円、合計1,673億3,113万円、前年対比4.9パーセントの減となっております。 一般会計につきましては7億4,000万円、0.8パーセントの増、特別会計では7,278万1,000円、0.2パーセントの増、企業会計では94億3,190万3,000円、18.2パーセントの減となっております。 まず、一般会計の歳出ですが、第1款議会費では、前年対比3.0パーセント減の4億3,494万8,000円を計上いたしました。 第2款総務費につきましては、前年対比6.7パーセント減の66億7,234万7,000円を計上いたしました。その主な内容は、職員管理厚生費で行政診断調査委託費850万円、また企画振興費で釧路市総合計画策定費823万1,000円のほか、産業クラスター等調査研究費及び地域情報化計画策定費、合わせて989万5,000円、及び市民活動費で文苑地区会館建設費1億1,398万円、及び中部地区コミュニティセンター建設調査費650万円などであります。 第3款民生費につきましては、前年対比2.2パーセント増の160億8,980万9,000円を計上いたしました。その主な内容は、社会福祉費で体の不自由な方々の外出などを支援いたしますガイドヘルパー派遺事業費1,657万3,000円のほか、今年度より実施いたしますぬくもり助成金支給費1,116万2,000円、身体障害者福祉費で昨年度に引き続き2名の増員を図ります身体障害者ホームヘルパー派遣事業費415万2,000円のほか、福祉バスの更新を内容といたします福祉環境施設整備事業費1,772万2,000円、また老人福祉費では24時間対応ホームヘルプサービス事業費及びホームヘルパー派遣事業費、合わせて1億8,972万1,000円を初め、介護保険制度の円滑な導入を図るための介護保険制度施行準備事業費1,394万3,000円のほか、本年度より新たに債務負担行為を設定いたします特別養護老人ホーム等の施設建設事業に対する協力費615万9,000円などを計上いたしました。 第4款衛生費では、前年対比0.01パーセント増の17億184万5,000円を計上いたしました。その主な内容は、保健衛生費で母子及び成人保健事業費、合わせて2億8,458万4,000円を初め、高等看護学院看護実習室等整備費365万4,000円、火葬場改築調査費500万円などを計上したほか、新たに環境施策に関する予算を環境保全費に調整し、総合環境対策推進費、自然保護対策費、国際湿地協力活動費などの予算、合わせて4,363万5,000円を計上いたしました。 また、清掃費では、ごみ資源リサイクル事業費1億1,320万3,000円のほか、リサイクルセンター改修費1,585万2,000円などを計上いたしました。 第5款労働費は、前年対比4.9パーセント減の1億6,187万1,000円を計上いたしました。 第6款農林水産業費につきましては、前年対比21.9パーセント減の11億753万8,000円を計上いたしました。今年度の主な事業といたしましては、農業費で本年オープンいたしますふれあいホースパークの管理運営費1,696万5,000円のほか、釧路地区広域営農団地農道整備費6,585万2,000円、ふるさと緊急農道整備事業費5,720万8,000円などであります。 水産業費では、釧路港港湾計画の推進に伴い、債務負担行為により措置いたしました水産振興支援事業費を初め、桂恋漁港修築事業の地元負担金4,660万円、マリンパーク造成に向けた千代ノ浦漁港環境整備事業費8,110万円、水産物流通加工基盤強化対策事業費4億7,014万1,000円、再生プラスチック魚函のリサイクル使用の試験研究などに対する助成事業、いきいき浜づくり事業費1,500万円などを計上いたしました。 第7款商工費につきましては、前年対比8.4パーセント増の84億637万9,000円を計上いたしました。その主な内容につきましては、丸釧融資等の中小企業振興資金貸付対策費76億749万1,000円のほか、商業ビジョン策定事業に対する補助金1,000万円など商業振興費で76億5,737万6,000円、また工業振興費では産炭地振興費769万5,000円及び釧路産炭地域総合発展基金出資金4,880万円など2億2,571万7,000円、及び観光費で5億2,328万6,000円などであります。 第8款土木費につきましては、前年対比7.9パーセント減の57億2,158万7,000円を計上いたしました。本年度の事業内容は道路橋梁費で、道路新設改良費において国庫補助事業として行う道路舗装、改良及びロードヒーティングなど、合わせて3億1,100万円、単独事業として道路舗装、排水整備、簡易舗装など、9億3,110万2,000円などを計上したほか、河川費では春採川浄化事業費3,535万5,000円などを計上いたしました。 都市計画費では、都市交通計画調査費520万円、3カ年事業として都市計画マスタープラン及び緑の基本計画の策定に取り組みます市街地整備基本計画策定費940万円のほか、街路改良費7億7,600万円などを計上いたしました。 公園費につきましては、本年一部オープンいたします山花オートキャンプ場の管理運営費1,706万9,000円のほか、柳町公園を初めとする公園整備費3億9,650万円、大規模運動公園建設費1億3,100万円、リバーサイドパーク計画推進費400万円などを計上いたしました。 住宅費では、公営住宅建設費で昭和団地の新規・継続分合わせて50戸など3億4,270万2,000円、また改良住宅建設費が春採望洋団地の新規・継続分合わせて30戸の建設費など4億6,629万1,000円を計上いたしました。 第9款港湾費につきましては、前年対比40.5パーセント増の30億9,185万3,000円を計上いたしました。その主な内容は、東港物揚場改良整備費など、港湾建設費5億5,591万円のほか、国直轄事業にかかわる港湾工事負担金20億8,640万7,000円、並びに空港工事負担金1億5,450万円などであります。 第10款消防費では、前年対比60.0パーセント減の4億6,100万円を計上いたしました。その主な内容は、消防本部庁舎管理費6,203万9,000円のほか、市民防災センター管理運営費2,846万9,000円、通信指令設備等管理費3,772万8,000円、消防車両購入費2,610万7,000円などであります。 第11款教育費につきましては、前年対比4.5パーセント増の49億5,715万7,000円を計上いたしました。本年度の事業内容といたしましては、小学校費では光陽小学校のグランド造成など建設費6,760万円、中学校費では景雲中学校の改築費7億5,297万7,000円、高等学校費では北陽高等学校福祉環境整備費300万円などを計上いたしました。 社会教育費では、生涯学習センター等社会教育施設の管理運営費のほか、生涯学習講座費1,256万円、アートギャラリー企画展開催費1,500万円、今年10月に予定されます(仮称)道立釧路芸術館開館記念特別展に対する補助金300万円、釧路管内の各市町村で開催される第1回北海道芸術文化フェスティバルに対する開催補助金800万円及びヌサマイ遺跡発掘調査費2,500万円などを計上いたしました。 保健体育費では、市民球場の外野フェンス等の施設改修費800万円などを計上いたしました。 第12款公債費は、前年対比3.9パーセント増の125億5,267万1,000円を計上いたしました。その内容は、地方債償還元金78億2,384万2,000円及び地方債利子45億1,786万円などであります。 第13款諸支出金につきましては、前年対比5.0パーセント増の146億8,488万7,000円を計上いたしました。その主な内容は、特別会計繰出金では国民健康保険会計に保険料の軽減等を図るため17億6,381万3,000円を、また市立釧路総合病院事業会計に経営収支の改善を図るため10億959万2,000円を見込み、そのほか下水道事業会計の繰出金26億4,805万1,000円などを計上いたしました。 特別会計貸付金では、国民健康保険会計については前年度より3億5,839万2,000円を減額し、14億5,447万1,000円、また病院事業、下水道事業及び魚揚場事業の各企業会計の経営の健全化を図るため、合わせて60億2,755万円を計上いたしました。 第14款職員費につきましては、職員数の減などにより、前年対比3.4パーセント減の176億8,100万8,000円、第15款予備費は、前年同額7,000万円を計上いたしました。 債務負担行為につきましては、予算第2表のとおり措置いたしたところであります。 以上をもちまして歳出の説明を終わり、引き続き歳入の主なものについて申し上げます。 まず、第1款市税につきましては、前年対比0.9パーセント増の253億7,780万8,000円を計上いたしました。市税の主なものは市民税105億6,427万5,000円、固定資産税107億8,304万1,000円、市たばこ税16億1,971万4,000円、都市計画税19億7,941万円などであります。 第2款地方譲与税につきましては、前年対比34.5パーセント減の6億7,250万円を計上いたしました。 第3款利子割交付金につきましては、前年対比15.7パーセント減の2億3,400万円を計上いたしました。 第4款地方消費税交付金につきましては、地方消費税の導入に伴う平年度化による増収を見込み、前年対比229.6パーセント増の24億300万円を計上いたしました。 第7款地方交付税につきましては、前年対比6.5パーセント増の166億3,500万円を計上いたしました。普通交付税では157億3,500万円を計上、特別交付税は平成8年度の決定額を踏まえ、9億円計上いたしました。 第9款負担金、前年対比17.5パーセント減の8億9,180万4,000円を計上いたしました。その内容は、精神薄弱者並びに身体障害者措置費負担金1億1,149万1,000円のほか、老人入所措置費負担金2億4,516万8,000円及び保育所児童措置費負担金3億356万1,000円などであります。 第10款使用料及び手数料につきましては、前年対比13.0パーセントの減の27億5,960万3,000円を計上いたしました。この使用料及び手数料では、ふれあいホースパーク使用料及び山花公園オートキャンプ場使用料などの新設のほか、道立高等学校の授業料の段階的な改定に準じ、市立高等学校の授業料の改定を行うこととしております。 第11款国庫支出金につきましては、前年対比3.3パーセント減の99億913万8,000円、第12款道支出金、前年対比0.3パーセント減の22億6,747万5,000円を各々計上いたしました。この国庫支出金並びに道支出金につきましては、おおむね国、道の負担事業及び補助事業など歳出予算との見合いにより計上いたしました。 第13款財産収入は、前年対比47.4パーセント増の4億3,881万5,000円を計上いたしました。その内容は、貸地料等の財産貸付収入及び各種基金の積立金利子などの財産運用収入で1億7,503万4,000円、未利用地等の財産売払収入2億6,378万1,000円となっております。 第15款繰入金につきましては、前年対比18.9パーセント減の43億4,054万5,000円を計上いたしました。本年度の主な内容は、地方債償還元金等の財源として、減債基金36億4,414万3,000円、及び財政調整基金6億3,400万円のほか、市営住宅改修費等の財源として、住宅整備基金2,500万円などの基金繰り入れであります。 第17款諸収入につきましては、前年対比5.7パーセント増の218億1,821万円を計上いたしました。その内容は、商工業振興資金貸付金元利収入76億426万1,000円、国民健康保険事業資金貸付金元利収入14億5,457万6,000円、病院事業、下水道事業及び魚揚場事業に対する貸付金元利収入、合わせて61億2,534万円などであります。 第18款市債につきましては、前年対比16.7パーセント減の55億7,920万円を計上いたしました。本年度の主な内容は、文苑地区会館建設費など総務債8,720万円、釧路地区広域営農団地農道整備費など、農林水産業債2億1,550万円、市道整備事業費など土木債17億3,160万円、国直轄港湾工事負担金等、港湾債23億640万円、中学校建設費など教育債5億1,200万円及び減税補てん債5億9,470万円などであります。 以上をもちまして釧路市一般会計予算の説明を終わり、続きまして特別会計の主なものにつきましてご説明を申し上げます。 まず、国民健康保険特別会計につきましては、前年対比2.2パーセント減の140億8,909万1,000円を計上いたしました。保険給付費では、総医療費の伸びを0.3パーセント、被保険者を3万5,342人と見込み、90億6,137万7,000円、老人保健拠出金では被保険者を1万2,643人と見込み29億9,834万1,000円、諸支出金では一般会計からの借入金の償還金など14億6,556万円を計上いたしました。 これらに見合う財源といたしまして、一般会計繰入金17億6,381万3,000円、国民健康保険料は平均2.9パーセントのマイナス改定を行い、過去の収納率等を勘案し、39億5,814万7,000円、一般会計からの借入金14億5,447万1,000円のほか、国庫支出金などを計上いたしました。 次に、老人保健特別会計につきましては、前年対比4.8パーセント増の156億8,843万9,000円を計上いたしました。医療給付費では、月間受給者数を1万6,959人と見込み、155億1,206万7,000円を計上し、この財源として支払基金交付金、国庫負担金、道負担金、市負担金として一般会計からの繰り入れ等を見込み計上いたしました。 都市再開発事業特別会計につきましては、前年対比103.7パーセント増の4億9,874万3,000円を計上いたしました。その主な内容は、幸町土地区画整理事業における道路建設改良費など3億5,090万円などであり、この見合い財源として国庫補助金、財産売払収入、市債及び一般会計繰入金等を充当いたしました。 駐車場事業特別会計につきましては、前年対比63.4パーセント減の3億3,575万3,000円を計上いたしました。その内容といたしましては、駐車場業務費等の管理費2億1,396万3,000円のほか、長期借入金の償還元利金の公債費1億2,179万円などであり、この見合い財源として使用料及び一般会計繰入金などを充当いたしました。 また、動物園事業特別会計につきましては、前年対比1.5パーセント減の4億3,241万4,000円を計上いたしました。その主なものは、維持管理費1億5,047万円及び動物飼育費4,520万7,000円であり、この見合い財源として使用料及び一般会計繰入金等を充当いたしました。 次に、企業会計につきましてご説明申し上げます。 まず、市立釧路総合病院事業会計につきましては、資本的支出で院舎改修費2億6,355万7,000円及び医療機械等整備費4億6,163万7,000円など、総額で37億792万8,000円を計上、これら建設改良費の財源として企業債及び道補助金を見込んでおります。 収益的支出では、医業費用など138億6,270万3,000円を計上し、これによりこの会計の支出総額は175億7,063万1,000円となります。 次に、水道事業会計につきましては、資本的支出で第3回拡張事業のほか、配水管整備事業及び浄水場施設整備事業など、総額で27億1,413万円を計上いたしました。これらの事業資金として企業債6億8,300万円を見込んでおります。 収益的支出では、営業費用等39億9,720万5,000円を計上し、これによりこの会計の支出総額は67億1,133万5,000円となります。 下水道事業会計では、資本的支出で補助事業として古川終末処理場等の施設整備及び管渠整備など19億5,649万2,000円、単独事業として管渠整備費18億430万円など、総額で80億1,525万4,000円を計上いたしました。これらの事業資金として企業債国庫補助金、一般会計繰入金及び長期借入金等を見込んでおります。 収益的支出では、営業費用など65億8,445万2,000円を計上し、これによりこの会計の支出総額は150億9,970万6,000円となります。 次に、中央卸売市場事業会計では、収益的支出で営業費用など1億8,861万7,000円を計上し、この会計の支出総額は同額となります。 市設魚揚場事業会計につきましては、資本的支出で2億239万5,000円、収益的支出では営業費用など5億2万4,000円を計上いたしました。これによりこの会計の支出総額は7億241万9,000円となります。 最後に、港湾整備事業会計でありますが、資本的支出で企業債償還元金など11億492万9,000円を計上いたしました。 収益的支出では、施設運営事業費など11億4,841万9,000円を計上し、これによりこの会計の支出総額は22億5,334万8,000円となります。 以上をもちまして平成10年度釧路市会計予算の説明を終わります。 次に、議案第14号釧路市附属機関に関する条例等の一部を改正する条例でありますが、社会教育施設等に係る附属機関の統合、委員定数の見直しなどを行おうとするものであります。 議案第15号釧路市事務分掌条例の一部を改正する条例でありますが、行財政改革の一環として行政運営の効率化を図るため、審議室及び財政部並びに都市開発部及び住宅建築部の統合など、市長事務部局の組織機構を再編し、市政執行に万全を期そうとするものであります。 次に、議案第16号釧路市職員定数条例の一部を改正する条例でありますが、部、課の統合、主幹の廃止、各課業務体制の見直しなどに伴い94人を減員する一方、介護保険準備室の新設などに伴い40人を増員し、市職員の定数を2,771人から2,717人に改正しようとするものであります。 議案第17号釧路市職員の分限及び懲戒に関する条例の一部を改正する条例でありますが、地方公務員法の規定に基づき、職員の失職の例外について規定しようとするものであります。 議案第18号及び議案第19号の2件は、いずれも本市の行財政改革の一環として特別職の職員の給与に関する条例等について特例を定め、及び改正するものでありますので、一括ご説明申し上げます。 議案第18号釧路市特別職の職員の給与に関する条例等の特例に関する条例については、特別職の職員及び教育長の給料月額の減額を、議案第19号釧路市特別職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例は、特別職及び部長職の職員並びに市議会議員の期末手当基礎額にかかわる加算割合の見直しをしようとするものであります。 議案第20号釧路市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例でありますが、国家公務員の期末手当の不支給制度等の新設に準じ、懲戒免職の処分を受けた職員、禁錮以上の刑に処せられて失職した職員等に対する期末手当の不支給、並びに在職期間中の不祥事に係る嫌疑が離職または退職後に発覚した職員に対する期末手当または退職手当の一時差止めについて規定しようとするものであります。 議案第21号私立学校教職員共済組合法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例でありますが、私立学校教職員共済組合法の一部改正に伴い、関係条例について所要の規定の整理をしようとするものであります。 次に、議案第22号釧路市税条例の一部を改正する条例でありますが、固定資産評価審査委員会委員の定数について見直しを行うとともに、地方税法の一部改正に伴い所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 主な改正点を申し上げますと、固定資産評価審査委員会委員に係る規定を整備したこと、軽自動車税の減免対象の基準等に係る規定を整備したこと、個人の市民税のうち所得割について平成10年度限り定額により特別減税を実施することとしたこと、特定中小会社が発行する特定株式を払込みにより取得した場合の所得割の納税義務者については、当該株式に係る譲渡損失等が発生した場合における譲渡損失等の控除の対象範囲を拡大したことなどであります。 議案第23号釧路市認可地縁団体印鑑条例でありますが、地方自治法の一部改正に伴い、町内会等の地縁による団体が一定の要件に該当する場合、法律上の権利能力が付与される措置が講じられたことから、同法に基づき認可を受けた団体の代表者等に係る印鑑の登録及び証明に関する事項等について規定しようとするものであります。 議案第24号釧路市日雇労働者厚生会館条例を廃止する条例でありますが、失業対策事業の任意就業事業の終息に伴い、釧路市日雇労働者厚生会館を廃止しようとするものであります。 議案第25号釧路市ホームヘルパー派遣条例の一部を改正する条例でありますが、ホームヘルパーの派遣費用の上限額を改定しようとするものであります。 議案第26号釧路市長寿祝金条例でありますが、釧路市民の長寿を祝福するため、白寿、米寿、喜寿に達する高齢の市民に対し長寿祝金を贈呈することといたしたく、現行の釧路市敬老祝金条例を廃止し、新たに条例を制定しようとするものであります。 議案第27号釧路市高齢者生きがい交流プラザ条例の一部を改正する条例でありますが、公衆浴場料金との均衡を勘案し、展望浴室の使用料を改定しようとするものであります。 議案第28号釧路市保育に関する条例の一部を改正する条例でありますが、児童福祉法の一部改正に伴い、保育所への入所等に係る規定について所要の改正をしようとするものであります。 議案第29号釧路市看護婦、助産婦及び理学療法士修学資金貸与条例の一部を改正する条例でありますが、修学資金の返還債務の免除等の始期に係る規定について、所要の改正をしようとするものであります。 議案第30号釧路市中小企業振興条例の一部を改正する条例でありますが、中小企業者等の経営の安定化を図るとともに、近代化の促進に資するため、所要の改正をしようとするものであります。 主な改正点を申し上げますと、小規模企業者の要件を拡大したこと、運転資金及び設備資金の貸付限度額を引き上げたこと、貸付期間及び据え置き期間を延長したこと。 議案第31号釧路市ふれあいホースパーク条例でありますが、釧路市ふれあいホースパークの開設に伴い、その名称、位置及び使用料などについて規定しようとするものであります。 議案第32号釧路市牧場条例の一部を改正する条例でありますが、道道釧路空港線の道路改良工事に伴い、釧路市鶴丘牧場の一部を北海道に売却するところから、同牧場の面積を変更しようとするものであります。 議案第33号釧路市農業者トレーニングセンター条例の一部を改正する条例でありますが、農業者トレーニングセンターを農業者以外の者が使用する場合に、新たに使用料を徴収しようとするものであります。 議案第34号釧路市都市公園条例の一部を改正する条例でありますが、山花公園の冒険施設を廃止するとともに、同公園に設置するオートキャンプ場を有料公園施設として位置づけ、その使用料について規定しようとするものであります。 議案第35号釧路市営住宅管理条例の一部を改正する条例でありますが、市営住宅の入居者として決定した者から、新たに敷金を徴収しようとするものであります。 議案第36号釧路市水道事業条例の一部を改正する条例でありますが、水道法の一部改正に伴い、給水装置の構造及び材質の基準並びに給水工事指定店等に係る規定について、所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 議案第37号釧路市立高等学校の授業料等に関する条例の一部を改正する条例でありますが、道立高等学校との均衡を勘案し、市立高等学校の授業料の額を改定しようとするものであります。 議案第38号釧路市奨学金貸与条例の一部を改正する条例でありますが、高等学校及び高等専門学校生徒に係る奨学金の貸与限度額を引き上げようとするものであります。 議案第39号釧路市消防団条例の一部を改正する条例でありますが、本市消防団員の定数の見直しをしようとするものであります。 議案第40号釧路市火災予防条例の一部を改正する条例でありますが、児童福祉法の一部改正に伴い、用語の整理をしようとするものであります。 議案第41号二級河川の指定に関する件でありますが、春採川水系春採川の二級河川指定について、北海道知事からの意見を求められたので、異議のない旨、答申しようとするものであります。 議案第42号釧路港港湾区域変更の件でありますが、釧路港港湾計画に基づく施設建設のため、港湾区域の拡張について、釧路港港湾管理者の長から意見を求められたので、異議のない旨、答申しようとするものであります。 次に、議案第43号平成9年度釧路市一般会計補正予算についてご説明申し上げます。 第2款総務費につきましては、基金の運用利子の増に伴う減債基金等への積立金3,205万5,000円のほか、地方バス路線運行維持対策補助金985万円、前年度に超過受納いたしました国庫支出金等の返還金であります歳入過誤納返還金257万8,000円を追加し、特定財源として財産運用収入など3,221万4,000円を見込み計上いたしました。 第3款民生費では、指定寄附及び基金運用利子の増に伴う社会福祉整備基金への積立金1,138万2,000円のほか、所得税等の特別減税に伴う臨時特例の措置として、老齢福祉年金の受給者などに支給いたします臨時福祉特別給付金とその支給事務費、合わせて6,321万9,000円、また社会福祉整備基金に指定寄附のありました特別養護老人ホーム施設整備に対する補助金650万円、生活保護世帯の増加に伴う扶助費1億2,000万円などを追加し、特定財源として国庫及び道支出金など1億5,049万8,000円を見込み計上いたしました。 第4款衛生費では、各種健康診査の受診者増に伴い、成人保健事業費1,011万3,000円を追加し、特定財源として国庫及び道支出金、合わせて77万6,000円を見込み計上いたしました。 また、第6款農林水産業費では、水産業費で本年度の事業内容の変更に伴い、地元負担金の減額が見込まれます千代ノ浦及び桂恋漁港の修築事業費、合わせて6,194万円のほか、同じく事業内容の変更に伴い事業費の減額が見込まれます千代ノ浦漁港環境整備事業費4,825万円を各々減額し、これらの見合い財源であります市債9,510万円を減額いたしました。 第7款商工費及び第8款土木費では、基金の運用利子の増に伴って中小企業活性化基金積立金18万3,000円及び大規模運動公園建設基金積立金39万6,000円を各々追加し、特定財源として財産運用収入を同額見込み計上いたしました。 次に、第11款教育費では、指定寄附のありました文化振興基金への積立金30万円及びスポーツ振興助成条例補助金154万円を追加し、特定財源として寄附金30万円を見込み計上いたしました。 第13款諸支出金につきましては、別途提案の理由をご説明いたします特別会計繰出金7,041万6,000円を追加するほか、特別会計貸付金5,601万8,000円を減額し、特定財源として貸付金元利収入5,603万1,000円を減額いたしました。 次に、歳入の主なものについてご説明申し上げます。 第7款地方交付税では、普通交付税で1億3,808万1,000円を増額したほか、第11款国庫支出金では、精神薄弱者措置費など1億3,374万7,000円を見込み計上いたしました。 第13款財産収入につきましては、減債基金積立金利子など3,485万4,000円を見込み計上したほか、第17款諸収入では、国民健康保険事業基金貸付金元利収入5,603万1,000円を減額いたしました。 第18款市債では、漁港修築事業費など9,510万円を減額いたしました。 次に、繰越明許費につきましては、国の繰越承認を得て実施いたします千代ノ浦漁港修築事業及び愛国小学校大規模改造事業にかかわる事業予算、合わせて2億4,723万5,000円を計上、また債務負担行為の補正については、新陽小学校買収費の限度額等の変更のほか、いわゆるゼロ国債及びゼロ市債を活用しての事業予算となります道路新設改良費4,500万円、市道整備事業費9,500万円、街路事業費6,200万円、公園整備費2億4,000万円、国直轄港湾工事負担金4億6,500万円及び国直轄空港工事負担金2億7,000万円を各々追加いたしました。 以上、今回の補正により一般会計の歳入歳出予算の総額は948億4,033万9,000円となります。 議案第44号平成9年度釧路市国民健康保険特別会計の補正予算につきましては、保険給付費で1件当たりの費用額の減、及び支給件数の減少により、一般被保険者療養給付費などを減額したほか、支給件数の増などにより退職被保険者等高額療養費等を増額、また9年度の医療費拠出金の確定に伴う老人保健拠出金の減額などであり、これらに見合う国庫支出金、療養給付交付金など、合わせて4億2,223万3,000円及び一般会計借入金5,601万8,000円を減額したほか、国民健康保険料2,463万6,000円及び一般会計からの繰入金2,067万3,000円を増額いたしました。 今回の補正により、当会計の歳入歳出予算の総額は139億6,611万6,000円となります。 次に、議案第45号平成9年度釧路市都市再開発事業特別会計の補正予算につきましては、債務負担行為といたしまして、国庫債務負担事業として実施する幸町土地区画整理事業費6,800万円を追加計上いたしました。 議案第46号平成9年度釧路市動物園事業特別会計の補正予算につきましては、歳入で入園料の減収が見込まれるところから、一般会計から4,974万3,000円の繰り入れにより収支の均衡を図ったところであります。 次に、議案第47号平成9年度釧路市下水道事業会計の補正予算につきましては、債務負担行為といたしまして、国庫債務負担事業として実施する下水道築造事業費2億5,000万円を追加計上いたしました。 次に、報告第1号専決処分報告の件についてご説明いたします。 平成10年1月19日の降雪により、道路除雪費に不足を生じたことから、土木費及び港湾費においてこれを増額するため、平成9年度釧路市一般会計補正予算を成立させる専決処分を行いましたので報告し、承認を得ようとするものであります。 以上をもちまして各案件に対する説明を終わります。よろしくご審議の上、原案どおりご承認くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(中村啓君) 次に、議案第48号について提出者の提案説明を求めます。 15番須藤政明議員。 ◆15番(須藤政明君) (登壇)ただ今議案として供されました議案第48号釧路市寝たきり老人等介護手当支給条例について、提案者を代表しまして私が提案理由の説明をさせていただきます。 提案しました条例案は、寝たきり等の老人などについては、現在の道の手当とあわせて1万円、痴呆老人については市独自に1万円の同額支給を行うものであります。介護手当制度の必要性については、介護費用の家計に与える負担を考えれば、ここにおられる多くの議員も理解しているものと思われます。前議会でも激しい議論の結果、福祉灯油が対象者も縮小され不十分ではありますが、ぬくもり助成金として現金給付制度が新設されたわけであります。低所得者へのこうした制度を議会の論議で継続したと言っても過言ではないというふうに考えるわけであります。 しからば、同様に社会的な弱者である介護家族にこうした同じ現金給付の介護手当制度を議会の意思として新設することは、何ら整合性に欠けるものではないと考えるわけであります。現在、全道的には161の自治体がこの制度を持っており、この1年余り、この議場でこの手当制度を論議している間にも、全道で8つの自治体が9年度の新規事業として自治体独自の介護手当制度をスタートさせているわけであります。全道75パーセントの自治体が実施しているこの制度は、全道的には言うまでもなく、常識の制度になっているわけであります。 さて、前議会でも介護手当制度の可否について、財源を理由に介護サービスの充実が先決課題であるというご意見が出されました。私どもは、財源については福祉予算の枠内であれかこれかの議論をすることは、このたびの福祉のリサイクル論、つまり福祉予算の定額制を肯定する危険な論議であるということを前回指摘しました。他の自治体では厳しい財政状況の中でもゴールドプランで介護サービスの充実とともに、この介護手当制度も同時に実現しているわけであります。財源は釧路市の財政全般、市民の税金の使い方全般で論議されるべきであります。 さて、前回痴呆の基準が明確でないとの指摘もありました。全道的には要綱でこの基準が定められておりますが、今提案には別表として条例提案、同時に提案させていただきます。 今議会で議員の皆さんから積極的な議論をいただき、この制度の実現に皆様の満場の賛同をお願いしまして、提案理由の説明を終わらせていただきたいというふうに思います。 ○議長(中村啓君) 次に、議案第49号について提出者の提案説明を求めます。 21番大森昌子議員。 ◆21番(大森昌子君) (登壇)議案第49号いきいきパスの件につきまして議案の説明をさせていただきます。 この3条の(1)で示すとおりに、70歳以上の高齢者の方が対象となっています。70歳を過ぎますと、どんなに気をつけていても病気になる人が増えてまいります。そういう中で元気に外出できることは、市民としても大変喜ばしいことだと思います。 さて、釧路市は東西に細長く伸びたまちであります。郊外へと住宅街が広がってまいりました。高齢者の住んでいる割合がこの効外に大変多くなってまいりました。白樺、益浦、武佐、美原、新富士、鳥取の地域であります。団地があるのもこの地域であります。さらに、商店も次々とこの住宅街から姿を消してまいりました。 今、70歳を過ぎた方といえば、戦争のときは15歳以上、その混乱の中で壮年期を迎え、公務員以外は年金制度は徹底していませんでした。もはや戦後ではないの時代は、働き盛りであって、かつてこの釧路のまちの経済を支えてこられた人々ではなかったでしょうか。炭鉱で働き、戦後の食糧難時代、家族の食糧確保のため畑を耕し、魚をとって生き抜いてきた人々です。そしてなお、今も元気に年金の足りない分をアルバイトで補っています。季節労働者として夏じゅう土木工事で働いている人たちも随分たくさんいます。責任感が強くて老人クラブの仕事もほとんどこの年代が受け持っています。老人クラブの会議の多くが米町のケアハウスで行われるので、全市から北大通でバスを乗りかえて、そして、改めて米町へのバスに乗りかえて通っている、このことから、会議のバス代はいつも持ち出しになっている。しかし、人の役に立つ仕事をしているので、病気になっていられないと、自ら自分の健康を守りながら活動しています。パスになったらどんなによいかというのがこの方たちからの切実な声であります。決して市民の税金がむだに使われるものではありません。バスを増便させよとか、新しいバスを買えとか、無理な注文をしているのではありません。今の状態の運行なのですから、ご理解をいただけるものと思います。 高齢者への道は、必ずすべての人々が向かう道です。この世代の人々の戦争体験は、強い平和への願いから、この戦後53年間の平和の時間はつくられてまいりました。平和が守られてきたということであります。今議会ぜひ一歩歩み寄った討論となり、実施に向けてご検討くださいますよう願いまして、提案といたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △議案調査のため休会議決 ○議長(中村啓君) お諮りいたします。 議案調査のため、2月28日から3月4日まで5日間を休会いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(中村啓君) ご異議なしと認めます。 よって、2月28日から3月4日までの5日間を休会とすることに決しました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △散会宣告 ○議長(中村啓君) 本日はこれをもって散会いたします。             午後0時17分散会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...